10月 092012
 

前回までの話
・ 窓の断熱対策をして、窓の結露が軽減されても室内の空気中に含まれる水分が減るわけではありません。
・ 空気中の水分量が変わらないので、今まで壁が結露していたなら窓の結露とは関係なく壁は結露する。
・ 具体的に、室温20度 湿度50% なら、露点温度は10度。10度以下の物に結露は発生する。

前回は、露点温度(結露する温度)に達した場所で結露するというお話をさせていただきました。
住宅の中で一番冷やされる部分で、室内にある物・・・。それが窓です。
1枚ガラスの場合、ガラスの外は外気に触れているわけですから当然冷やされます。
結露対策では、冷たい所がないように考えればよいわけです。

いよいよ、窓屋の本領発揮です!!
今回は窓の結露対策について書きたいと思います。
一番いいのが、サッシを2重にする内窓の取り付けです。
ガラスはペアガラスをご選択ください。
できれば、ペアガラスでもエコガラスと呼ばれるLOW-Eペアガラス・アルゴンガス入りのペアガラス・真空ガラス、を使用することをお勧めします。 
当店では、まずはエコガラスでご提案させていただいています。

しかし、2重窓にも欠点があります。
部屋が少しだけ狭く感じる。
出窓などは、一番内側に取付けなければならない場合が多く出窓としての開放感が損なわれる。
窓を2回開けたり閉めたりするので出入りの多いテラス窓では少し面倒になる。
この欠点を解消できるのが、現在のガラスだけをエコガラスに交換する方法になります。
現在お使いのガラスだけを交換する工事ですので、使い勝手は今までと変わりません。
しかし、こちらにも欠点があります。
ガラスの結露が軽減されても、アルミの部分の結露は軽減されません。
また、断熱という面から見てもサッシを2重にした方がお部屋を温かく保つ事ができます。

当店で2重窓ご相談を受けた時に、2重窓のガラスをエコガラスにする事をお勧めすると書きましたがこれには大きな理由があります。
壁に充填する10cmのグラスウールを基準に考えると、普通のペアガラス=グラスウール1.3cm相当
高性能(アルゴンガス入りLOW-E)ペアガラス=グラスウール3cm相当
だそうです。
壁の断熱性能と比べると、比較にならないほどガラスの断熱性能は低いわけです。

安い買い物ではありませんので、当店では大満足いただける商品をまずはお勧めしています。
ご予算が厳しくても、最低限ここまでというお話をさせていただき、ご予算がそれ以下なら
来年まで待ちましょうとはっきりお伝えしています。

これまでの話をまとめると
・ 窓の断熱対策をして、窓の結露が軽減されても室内の空気中に含まれる水分が減るわけではありません。
・ 空気中の水分量が変わらないので、今まで壁が結露していたなら窓の結露とは関係なく壁は結露する。
・ 具体的に、室温20度 湿度50% なら、露点温度は10度。10度以下の物に結露は発生する。
・ 住宅で一番外気に影響されるのが窓。窓の結露対策に一番効果的なのは2重窓。2重窓に入れるガラスはエコガラスがお勧め。

・・・ 次回に続く ・・・

■ 引用・参考文献 ■
勇和建設株式会社様 窓の結露・壁の結露 

 Posted by at 21:17

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