10月 082012
 

前回までの話。
・ 窓の断熱対策をして、窓の結露が軽減されても室内の空気中に含まれる水分が減るわけではありません。
・ 空気中の水分量が変わらないので、今まで壁が結露していたなら窓の結露とは関係なく壁は結露する。

今回は少し話がそれますが、結露が発生する条件について考えて見ました。
右の表に絶対湿度という聞きなれない言葉があります。
簡単に言うと1キログラムの乾燥空気中にどれだけの量の水が存在しているかということです。
私も詳しくわからないので、サラッと流します・・・。
例えば室温20度 湿度50% だと、1キログラムの乾燥空気の中に
7.4gの水分が含まれた空気という事です。なんとなくわかったところで次に行きます。

結露するという事は、空気中の水蒸気が液化して水になる現象です。
湿度100%がこの状態です。このときの温度を露点温度といいます。(これは知ってる・・・)
では、先程の 室温20度 湿度50% のお部屋を考えて見ましょう。
7.4gの水分を含んだ空気です。 この空気は何度になったら結露という液化現象が起きるのでしょうか?
表の湿度100%と温度10度が交わったところが、7.6gですので、このお部屋の空気の露点温度は約10度という事になります。

簡単にいうと、10度まで冷やされると結露が起きるという事です。
サッシ・ガラス・壁 とにかく10度以下の物が結露します。
住宅で一番外気に対して弱いのが、窓です。
また、結露した水分が吸収されずに、水滴として目に見えるのが窓ということです。

左の表は、結露が少なく快適にお過ごしいただける室温と湿度です。
露点温度は10度で考えています。窓が10度以下にならないように断熱対策をすれば窓の結露はしないということになります。

今回は少し難しい話になってしまいましたが、この説明なしに結露は語れません。

さて、これまでの話をまとめると
・ 窓の断熱対策をして、窓の結露が軽減されても室内の空気中に含まれる水分が減るわけではありません。
・ 空気中の水分量が変わらないので、今まで壁が結露していたなら窓の結露とは関係なく壁は結露する。
・ 具体的に、室温20度 湿度50% なら、露点温度は10度。10度以下の物に結露は発生する。

・・・ 次回に続く ・・・

■ 引用・参考文献 ■
勇和建設株式会社様 窓の結露・壁の結露 

 Posted by at 20:29

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